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元東映プロデューサー田中憲吾の芸能界回顧録ブログ

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プロデューサー時代の俳優女優さんとの交流記録や

時代劇・ドラマの制作秘話など芸能界の裏話エピソードをつづったブログ

近藤真彦さん 口では「子供嫌い」でもホントは・・・


昔、日刊スポーツで連載させて頂いていたコラムの原稿が出てきました。

1999年に「カメラの向こうで 素顔のスター」というコラムを書いていました。

その時の、記事もご紹介していきたいと思います。

近藤真彦さん

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マッチ(近藤真彦)は松方弘樹さんの紹介で知り合った。

時代劇「三匹が斬る!」(ABCテレビ系)で

浪人役をやる予定だった役所広司さんが

映画「Shall we ダンス?」の撮影のため、代わりの役者を探していた。

弘樹さんに相談すると

「マッチがいいんじゃない」と助言をもらい、マッチと会ったが

「京都撮影所は初めてだし、時代劇はやったことがない」と尻込み、

交渉は難航したが、弘樹さんの「俺がすべて教えてやるよ」の一言もあり

マッチも出演をOKしてくれた。

そんなマッチが撮影所に来て一番びっくりしたのはメーク室。

暴れん坊将軍、水戸黄門様らが鏡の前に並び化粧していることだったという。

「おじいちゃんとテレビで見た人が隣にいるんですからね。

あんなに緊張したことはなかった。」

と言っていた。

最初は着流しを考えていたが、動きやすいように袴(はかま)をはかせ、

髪型はポニーテールと現代風に変えた。

マッチも気に入りすぐに撮影所の雰囲気にも慣れてくれた。

日本海ロケに行った時、マッチは撮影の合間に釣りに出かけ、

タイやアジなどを旅館に持ち帰り、スタッフにサービス。

気配りが実に細やか。

口では「子供嫌い」と言っていたが子役でレギュラー出演していた

私の息子の祐介(当時2歳半)をヒマさえあればバイクに乗せて所内を走り回ったりして

遊んでくれた。

親でも、ときには子供の相手をするのが面倒なときもあるが、

彼は一度もイヤな顔をしたことがなかった。

本当はとても子供好きなのではないか。

もし自分の子供ができたら、メロメロになるに違いないと思った。

彼はまたレーサーをやるだけあって運動神経は抜群。

殺陣(たて)集団の剣(つるぎ)会の猛特訓にも真剣に取り組んでいた。

主役は危険なシーンではスタントマンをたてるものだが、

マッチはすべて自分でやり通したのには驚かされた。

プロとしての根性もなかなかのもの。

マッチもレースはほどほどにして、ドラマや映画で才能を発揮して欲しいものだ。

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