スタッフから愛される 藤原紀香さん
このブログでは、東映プロデューサー時代の俳優女優さんとの思い出や、時代劇・ドラマの制作エピソードを振り返る回顧録としてブログに綴っております。
今日は女優の藤原紀香さんについての思い出を書きたいと思います。
藤原紀香さんには、フジテレビの金曜エンターテイメントの2時間スペシャル「花瀬ちなつの殺人スクープ〜京都・大阪・神戸を結ぶ謎」に主演していただきました。
西村雅彦さん、高橋英樹さん、小林稔侍さん、古谷一行さん、朝丘雪路さんにもご共演いただきました。
紀香さんは、仕事に対しての責任感・プロ意識が強く、スタッフ1人1人に気を使ってくださる気さくな方です。
とても性格の良い女優さんです。
ある日、京都の嵐山でのロケのとき、紀香さんが少し腫れぼったい顔をされていたので、
マネージャーさんに聞いてみると実は前夜から39度くらいの熱があるというのです。
そこで、紀香さんに
「大丈夫?もし何だったら今日の撮影を中止にしようか?」
と聞くと、
「大丈夫です。やります!」
と。
でも、無理をして悪化してはいけないので、マネージャーさんに中止にしても良いよと伝えると、
「本人が共演者の方やスタッフの方に迷惑をかけるわけに行かないのでやります、と言っていますので」
とおっしゃるので撮影続行しました。
スタッフやヘアメイクさんも
「私たちが言うのも生意気ですけれど、プロデューサー、今日は休ませてあげたほうが良いと思います…」
と言うほどだったのですが・・・
すべての撮影が終了して最後まで出演されていた共演者の方やスタッフ、総勢70名で打ち上げパーティをしましたが、
紀香さんはスタッフ全員にお酒を注いで回ってくださり、
その心遣いに大変感動しました。
ドラマが放映された2000年頃の紀香さんはCM女王とも呼ばれるほどの大人気で、
普通なら天狗になってもおかしくないのにこの姿勢ですから、スタッフ達も感激していました。
最後に私のところへ来て、お世話になりましたと握手をされたときは私も感動してうるうるとしてしまいました。
このときのドラマは視聴率も18.4%と大変好評で、私にとっても思い出の作品となりました。
(左)映像チェックをする紀香さん (右)藤原紀香さんとクランクアップ時の小林稔侍さん